親族内承継とは経営者の親族に事業を引き継ぐことです。親族内承継にはメリットとデメリットがあります。

メリットとしては、以下が挙げられます。

早期からの準備が可能
理解や協力を得やすい
相続・贈与等の活用など

承継者には子供だけでなく、配偶者や甥や姪、兄弟姉妹なども含まれます。創業者や経営者とのつながりが強い親族が事業を承継することが既定路線となっています。

親族内承継を決めた場合は、後継者以外の親族や社内の従業員のほか、社外取引先や金融機関に対してもできるだけ早めに周知しておくことで理解を得られやすくなります。後継者に時間をかけて育成し、関係者の理解や協力を得られる体制を整えておくことが大切になります。

一方で、デメリットは、承継者に経営者としての資質がなければ後々のトラブルにつながりやすいことです。

社内に複数の親族がいる場合には、後継者となる者とならない者が出てきてしまうため、後継者争いに発展する可能性も否めません。

社内に後継者以外の親族がいないケースでも相続・贈与時に株式などを取得した場合は、株式などの評価額やほかの財産と合わせた資産総額によっては、その親族の遺留分を侵害する恐れがあります。

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