TSAとはTransition Service Agreementの略で、M&Aの中の事業譲渡などのように、特定の事業を会社から分離する時に発生する「サービスの提供」をどのように買い手側の会社と売り手側の会社の間で管理するかという取り決めです。

つまり「譲渡移転期間におけるサービス提供契約」になります。

例えば、持株会社の親会社のもと、いくつかの事業を行う会社、あるいは事業会社を子会社に持つグループ会社などが、M&Aによって特定の事業や特定の事業会社(子会社)を分離して譲渡する時などに結ぶ契約です。

このように、事業部制を導入している企業やグループ会社の子会社を分離して譲渡する時に、税務・財務、総務、人事のシステムをTSAによって一定の期間使えるようにしておくものです。

この間に、買い手側の会社のシステム(税務・財務、総務、人事)に統合したり、買い手側の会社でシステムを新しく築いたりしていくようになります。

ITを使った業務システムを統合したり設定したりする時には、費用と時間が多くかかるため、初期のPMIの段階からM&AのクロージングでのこのようなTSAは、買い手側の会社に大きなメリットがあります。
用語解説:PMI

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