シナジー効果を直訳すると「相乗効果」を意味し、M&Aにおいては「2つ以上の企業が統合し、それぞれが単独で運営するよりも大きな効果を生み出すこと」を指します。

具体的な例として「会社の規模を大きくすることで大量仕入れが可能となり、コスト削減が可能になった」「技術を共有し、より質の高い製品の開発が可能になった」などが挙げられます。

M&Aのシナジー効果は、経営戦略の父と呼ばれるアメリカの経営学者、イゴール・アンゾフによって広く知られるようになりました。
アンゾフはシナジー効果を以下の4種類に分類できると提唱しています。

販売シナジー
例:顧客や流通経路の共有による費用削減や販売チャネルの拡大

生産シナジー
例:会社規模による大量仕入れや稼働率の向上がもたらすコスト削減

投資シナジー
例:研究投資の強化や技術・ノウハウの共有による技術力の向上

経営シナジー
例:経営ノウハウの共有による優れた経営戦略の実施

近年ではシナジー効果の研究が進み、上記以外にも以下も提唱されています。

  • 収益が大きく向上する「収益シナジー」
  • コスト削減効果を生む「コストシナジー」
  • 事業規模拡大によってコスト削減が可能となる「事業シナジー」
  • のれん分けや繰越欠損金などの節税対策による「税金シナジー」
  • このようにシナジー効果は非常にさまざまなポジティブな結果をもたらすため、M&A行う際の大きなメリットとされているのです。

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